留学によって切り開く私の人生
信州大学経済学部経済学科一年生 樊汝聡 中国


 2006年の3月24日に、私は日本の東京に来ました。祖父は敵だと思い、父は進んでいる国だと思い、私は漫画やドラマが流行し、ロマンティックな国だと思う日本に来ました。そのときから、私の留学生活が始まりました。
 日本と中国は一衣帯水の隣国です。昔から、日本は中国から多くのことを学んできました。両国は当然文化の面でも、社会の面でも似ていると思いました。しかし、時間の流れとともに、日本のことをますます深く認識するようになり、両国の違いにもますます気づくようになりました。
    私の知らなかった日本人
 日本語学校は東京にあったのですが、私は横浜市に住んでいました。ですから、毎日長距離の通学や満員電車のつらさを経験しました。そこで、驚いたことは満員であるのに、車内にしゃべる声がぜんぜんないことでした。電車がカーブするとき、だれかが隣の人にちょっと当たったら、すぐ「すみません」と謝りました。日本人はこのように礼儀正しいと私は思い、中国と全く違う雰囲気を感じました。
 しかし、私が発見したのはいいことだけではありません。
日本人は見知らぬ人に対して優しいですが、自分の家族にはそうではありません。夏休み私の中国人の友達のほとんどは帰国する予定がありました。日本人の友達に「実家に帰るか」と聞くと、「帰りたくない」、あるいは「帰ったら、せいぜい一週間で、戻る」と答えました。なぜと聞いたら、「帰っても、つまらない」とか、「ここでバイトがある」という返事でした。両親のことにぜんぜん関心を持っていませんでした。中国人の立場から見ると、この答えは全然理解できません。隣国といっても、やはり文化が違います。「これも日本人の国民性だなあ」と私は思いました。
    両国間の誤解
 日本語力の向上とともに、日本のテレビがだんだんわかるようになりました。日本語の本も読めるようになりました。テレビや本を通じて、前には知らなかったことがはじめてわかりました。その中のあることは深く印象に残っています。2003年のあるとき、中国の西安にある西北大学で日本人留学生は演芸会で寸劇を演じました。この寸劇を見た中国人の学生は日本人のユーモアが理解できませんでしたから、「日本人留学生は中国人を侮辱した」とインターネットの掲示板に書き込みました。結局、大きな暴力事件になりました。この事件は中国でも日本でもそれほど大きく報道されませんでしたから、ほとんどの人は知りません。私からすると、この事件が起こった原因は誤解です。中国人の学生は日本で一体どのような番組をやっているか分かりませんから、日本人のユーモアが理解できないのは当然のことです。一方、日本人も中国をそれほど理解できません。日本人の友達に「中国をどう思うか」と聞いたら、「すごいけど、ちょっと怖い」と答えてくれました。これは一体なぜなのかよくわかりませんが、やはりテレビの報道と関係があると思います。日本のテレビを見ていると、中国に関する番組がよく出てきます。もちろんよい面を紹介する報道はありますが、悪い面を批判する報道も多くあります。特に環境汚染に関する話題です。中国は自分の国の環境を破壊するだけではなくて、日本の環境にも悪影響を及ぼしています。日本人からすれば、中国の環境汚染は全部中国自身の責任です。しかし、私はそう思いません。みなが知っているように、中国は世界の工場になりました。日本の多くの企業も中国に進出しています。中国を汚染したのは世界の企業です。日本の経済が高速発展していたとき、また環境問題に悩んでいました。いまの日本人は中国の立場で問題を考えられなくて、全部の責任を中国に押し付けていますが、それはいい解決方法ではないと私は思っています。
    共通の問題
 日本でこれまでの一年半の間にいろいろなことを経験しました。日本の商店にある商品を見ると、たくさんの商品に「MADE IN CHINA」と書いてあります。やはり今の世界経済はグローバル化になっています。特に日本と中国は隣国ですから、経済関係は徐々に深くなっています。この状況で、一国の問題は世界の問題になりやすいです。世界各国は同じ問題に直面しています。たとえば、環境汚染、テロリズム、人口増加などです。この問題を解決するためには世界各国の努力が必要です。
 私は今年の4月信州大学に入学し、経済学部で勉強しています。経済的な問題に関心を持っていますから、スーパーでよく中国のブランドの商品を探してみました。残念ですが、「ハイアール」しかありませんでした。一方、日本のブランドは中国どこでも見られます。これはやはり経済の差だと思います。今中国の経済は速いスピードで発展していますが、自然資源を大量に使っています。日本の省エネルギー技術は中国の企業にすごく有用だと思います。一方、日本にとって、中国の安い労働力や大きい市場は重要です。この点から見ると、日本と中国の交流はとても大切だと思います。
    私にできること
 私は日本に来てから、将来何をやるかということをずっと考えてきました。今までにだんだん希望が固まってきました。私は日本と中国の交流、さらに日本とアジア各国の交流の仕事をしたいです。日本と中国両国間の理解を深めて、誤解を解きたいです。
 私が在学している信州大学はこの交流に努力しています。毎年中国や韓国の大学と交換留学の事業をしています。北京や上海のような大都市の大学だけではなくて、中部や西部の大学とも提携しています。私が知っているある中国の交換留学生は西部の甘粛省から来ました。内陸の消息を日本人の学生に伝えて、東部とぜんぜん違う中国の様子を示しました。これは日本人が全体的に中国を理解するのに役にたつと思います。
 私も日本でボランティアに参加したことがあります。日本語があまりうまくなくて、通じないこともたまにありましたが、日本人としゃべったり、冗談を言ったりすると、距離感はなくなりました。このような交流を通じて、日本人もだんだん中国が怖いという感じを解くようになりました。
    最後に
 今の世界は一国の世界ではなくて、各国は世界のために、一緒に頑張らなければなりません。日本にきてから、ずっとバイトをしながら、勉強してきました。つらいと言うよりも、充実しています。生活の技術も身につけられれば、意志も鍛えられました。また、留学は私にすごくいい機会を与えてくれました。これを機会に、私は中国のことも、日本のことも勉強できました。将来日本と中国の文化上や経済上の交流に頑張りたいと思います。これも留学が私たちに与えた重大な使命だと思います。